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Sports Analyst Meetup #7に参加しました

Sport Analyst Meetupって?

 Sport Analyst Meetupは、「現役スポーツアナリストとスポーツ分析に興味のある方々で情報共有をする」ことを掲げたMeetupである。Meetupの目的は、リンク先から抜粋すると、

  • スポーツアナリストおよびスポーツデータ分析に興味のある方に向けたイベントです。
  • 本イベントはスポーツのジャンルを問わずスポーツアナリスト(を目指す人)にとって有益な情報共有の場になることを目的としています。

である。発表者は、本職のアナリストでもいいし、アカデミアでもいいし、趣味の一環でスクレイピングして分析したらこういった知見が得られましたよーって人もおk。いろいろなスポーツに関する知見を共有できればいいなっていう意向らしいので、みなさま是非是非。
 そして、今回参加するのは第7回のSport Analyst Meetup #7である。発表を聞きながらダダダダッとこの記事を執筆しているので、間違えているところがあったら教えてください。。。

参加の目的

 Kaggleでアメリカンフットボールの獲得Yard距離を予測するコンペ(NFL Big Data Bowl)に去年参加した。コンペを通じて、スポーツアナリストの凄さを思い知るとともに、それがとてもとても楽しいことを知った。あくまでアメフト におけるデータアナリシスの極一部に過ぎないが、それでも、この世界をもっと知ってみたいと思った。
 このMeetup自体は、はんぺんさんのテニスの姿勢確認する機械学習モデルを通じて知っていた。以下のスライド。Sports Analyst Meetup #6での発表資料です。過去には、誰のフォームに近いかを推定したり、フォアハンドかバックハンドかを判定したりするモデルも作成していた。このフォア/バック判定のスライドを見て、Sports Analyst Meetupの存在を知ったくらいだもの。すごいよね、こういうことを私もやってみたい。

 そして今回、偶然(開催日前日に)このMeetupの開催を知ることができた。ので、Sport Analystとはどんななのか、機械学習統計学がどのようにスポーツと絡んでいくのかを知り、知見を深めていこう。  なお、後日動画はYoutTubeにUpされるらしい。Upを確認次第、ここにリンクを貼る。

Sports Analyst Meetup 07

※バレーボールについての発表予定だったいとまきさんは欠席のため、全4公演。
参考:スポーツアナリティクス Advent Calendar 2019

Meetupの目的

司会: u++、tsuyupon


[Sports Analyst Meetup #7] オープニング #spoana

 参加者の使用言語はPythonがぶっちぎりで多いが、ExcelがRと同じくらいいる。これは、スポーツのデータ分析ならではの現象だろう。データ分析界隈では絶滅危惧種だと思っていたので、珍しい。。。。 f:id:K_PTL:20200416194015p:plain

フェンシング@千葉洋平

  • 日本フェンシング協会
  • 大学時代は学生トレーナー(サッカー)、国のプロジェクトで協議に注力して協議を強くしよう、と配属された先がフェンシングだった(データアナリストとして赴いたわけではない)
  • 局面・課題・・動作
  • 誰が、いつ、どこで、何をしたのか、どうなったのか、の最低5つをタグづけする
  • データのビジュアライズには最注力している
  • 素材を作る作業;タグづけが最も時間のかかるし、分析をしたいけど何よりもここが大事
  • タグづけは、やりたいところ全てをやろうとしたらキリがなく、絞り込んだ上で仕事の半分くらいを占めている
  • AI等でタグづけを自動化できないか、というのは皆考えるが、フェンシングの国際ルールの理解や技の判定など、理解の深いプロの目が必要となるためタグづけという作業から逃れる術がない
  • 一番のKPIは得点率

バスケ @keisuke_fj

  • アカデミアの方
  • 位置データから攻撃・守備戦術の自動分類
  • 現場では見てわかるデータしか信用されていない(動画ベース、フェンシングと一緒やね)
  • スクリーンプレーのように、複数人が同時に絡む戦術があるため自動分類が難しい
  • 特徴を作成して機械学習なしで分類
    スクリーンに対するディフェンスの動きを決定木で分類していく
  • 特徴を作成して機械学習SVM)で自動分類
    境界を決定する
  • 特徴を機械学習で抽出して分類
    空間モード・時間モードから特徴を抽出し、その特徴のベクトルを解釈する(ロジスティック回帰;解釈性のため)
    f:id:K_PTL:20200416201132p:plain

  • マーカーをつける場合には、実際の激しいプレーを測定することは大変

  • プレイヤーの身長等を解析に使用していない、そこらの情報が必要となる分析もあるけど(スイッチプレーなど)

野球@nowism_sports

  • どうしてバントは減らないのか?
  • 送りバントをすると得点確率は減少する、非効率的である
  • 0.103よりも打率が低い選手にとっては有益
  • だけどバントは減っていない
  • 人間の心理的側面;最悪のシナリオを回避したい、が強く作用している(併殺回避);損失回避の考え方
  • 一打で得点が入る、というメリットに関して時間割引という概念を使用して解説
  • 明日1万確実にもらえる vs. 1年後に1.5万確実にもらえる、どっちらいい??(Aが圧倒的に多い)
  • 心理学的には、将来的な報酬を割り引いて評価する傾向がある(時間割引は双曲的)
  • 無死一塁と一死二塁とでは、将来性(時間軸長さ)が異なるので報酬を低く見積もっている可能性?
  • 確かにバントをして送ったほうが、特典までに要する打席数は少なくなるが、得点期待値は小さくなる
  • 時間割引と期待得点の掛け合わせで監督は評価している、期待得点が高くなると信じて、、、
  • 期待得点としては、バントをすると大損だが、得点までの時間が短くなる、これが強く作用していると考えられる
  • バント前のシチュエーションが過小評価されている
  • 送りバントは統計的に、損であることが分かっていても、そのバイアスを心理的に逃れることが困難なのである
  • 私も元野球プレイヤーなので聴いてて楽しかった
  • パイロットスタディとして今回はこのケース比較を行った、同じケースでの比較を実施したり(質問内容:「今回のご報告は、異なる局面(無死一塁と一死二塁)の比較でしたが、傾向スコアなどを使って、同じ局面(無死一塁)の得点までの所要打席数を比較することはご検討されましたでしょうか。送りバントを処置と考えて、処置群と統制群で得点までの打席数を比較すると、「送りバントによって短縮される、得点までの所要打席数」を純粋に取り出せるかなあ、などと思ったのですがどうなのでしょうか。」)、チーム単位で比較することは今後実施していく
  • 一点を争う試合なのかどうか、とかも面白い結果が得られそう

サッカーとか@Fanalyst

  • 現役のサッカーアナリスト(9年目、元指導者14年間)
  • アナリストはどのように進化していくのか?
  • アナリスト進化の要件;DORAEMON
  • 1: Domain
  • 専門分野に対する深い知識・肌感覚
  • 2: Origin
  • 限界だと感じた時に思い出す、支えとなるもの
  • 3: Relationship
  • 異人で相談できる人がたくさんいる
  • 安宅和人「データドリブン社会の双発と戦略」も言っている(公開されている)
  • 4: Analysis
  • 分析は手段(映像編集も手段)
  • 勉強と実践あるのみ
  • 現象を説明することに加えて、要因を特定すること、曖昧性(偶然性)を偶然である、と言い切れることが大切
  • 5: English
  • 語学力、最新情報を入手していくためには英語ができないとわからない、日本語だけでは手に入らない情報が多すぎる
  • 海外進出も視野に
  • 6: Monetize
  • やりがいを搾取しない、1円でもいいからもらう、もらうことで責任が生まれる
  • リソースには限界があることを忘れずに
  • 7: Output
  • 発信側と受信側が繋がり、適正な評価と健全な競争がある場
  • リテラシーが問題になっているように思われる。。。
  • 基本的に動画等は勝手に使ってはいけない、いい分析・発信をするならその許可を然るべきところにとったりすること。ダメであることを知っている、ということが大切。
  • 8: Newcomer
  • アナリスト職の多様化
  • 色々な角度からの参画、一部だけでもいいから手伝ってほしい、などでもおk f:id:K_PTL:20200416205718p:plain

終わりに

 私自身、小学3年からサッカー、野球、バレーボールと大学までずっとスポーツに関わってきた。10年間野球はやってきたし、バントの話を聞いた時にはこれまで気にも留めてなかった(当たり前になっていた)。この当たり前を、データを持って打ち崩していく、これはほんとに感激ものだし、思い通りに体が動かなくなってきた26歳の今だからこそ、こういった形で是非ともスポーツに関わって行ってみたいと心の底から思う。それこそ、カバディの戦術とかでもいいよね。誰もやったことないでしょうまだ?
 新たな目標になった、このSports Analyst Meetupにていつか、自分の趣味で進めた分析を発表してみたいものだ。そのために勉強がんばらなきゃだし、まずはみんなでコロナを乗り切ろう。。。



最後にこの曲を聞いてお別れです。

コロナに負けずに頑張っていくたいですね。。

今こそ、自分のために生きることが誰かのために生きること
誰だってヒーローになれちゃうチャンスなんだから。

(せーのっ)

\\\ SUPER HERO //